2018.03.17
◆離見の見(りけんのけん)
●話すと言うこと
今までこのシリーズで①~③を書いて来ましたが、「ほどよく距離を置く」と言うお話です。人間ともそうですが、あなたがいま抱えている問題(悩み)ともほどよく距離を置く事が大切です。
いくつか方法はあるのかも知れませんが、湯川さんは「人に話す事」を推奨しています。弁護士事務所に相談に来る人々は、抱える問題でこらえきれない思いと涙を胸にためて席につきます。
話し始めたとたん、ためていた涙があふれて止まらない…おそらく湯川さんはすごく多くのこのような場面を見たでしょう。抑えていた言葉がひとつひとつ顔を出し、その言葉を拾って紡いでいく…
ここからは筆者が読みとった事です。プライベートな事で、弁護士に相談に行くと言うのは一般人にはそうありませんよね。抱えた問題で悩みぬいたあげく、専門家の力を借りに行く…ここで、本人は一歩進んでいると思うんです。
そして湯川さんが言います。「顔をあげて私の目を見てお話しなさい」と…多くの方は誰にも話さず、一人で苦悩してきていると思うので、自分の言葉で話す事で…自分の言葉を紡いでいく事で、整理がついてくるのではないでしょうか?
このまま自分自身を、問題の渦中に置きっぱなしでは解決できない・問題自体が自分の人生と同意になってしまう…
湯川さんは「話す事は離すこと」とおっしゃっています。学実的にどうかは置いておいて、日本語の同音異義語には何かつながりがある気がすると…
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●離見の見
離見の見(りけんのけん)は世阿弥が能楽論書「花鏡」で述べた言葉です。
※湯川さんの話に、よく能楽の話が出るのは実は湯川さんは深く能楽を趣味としており、そのキャリアは50年を超えて自宅兼事務所にけいこ場をつくっておられるほど、造詣が深いためです。
さて、その「離見の見」の意味ですが、「演じ手自ら身体を離れて客観的な視点をもち、あらゆる方向から自身の演技を見る意識」を指します。
湯川さんの事務所に来た時の相談者は「お先真っ暗」状態ですが、湯川さんに話す事により、「ホッとした」「来てよかった」「解決出来そうな気がする」などの心境になるのは、法律や弁護士の力ではなく相談者自身が「離見の見」を得て視野が広がったからだと言っておられます。
では、また明日です。by Oshobu~
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