介護の道も一歩から 

介護のことを中心に、高齢問題・福祉・老後準備、それに纏わる時事を書いています。

ヘルパーからコロナ感染!…家族が事業所を提訴を考えてみる。

2020.10.08

 

読者様におかれては、日々の感染拡大防止生活ご苦労様です。

 

少し前の話題ですが、意図的に触れるのを遅らせました。

 

この話題へのインターネット上での反応が、非常にネガティブと言うか感情的でしたので、少し落ち着いてから書くことにしたのです。

 

※参考記事↓

 

topics.smt.docomo.ne.jp

 

新型コロナウイルスに感染し、82歳で死亡した広島県三次市の女性の遺族が、同市の訪問介護事業所の運営会社を相手取り、4400万円の損害賠償を求めて広島地裁に提訴したことが2日、わかった。事業所のホームヘルパーが女性への訪問を控えていれば感染を防げたとして同社が安全配慮義務を怠ったと主張している。提訴は9月3日付。

 引用元

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/asahi/nation/ASNB25W0CNB2PITB00B

 

でね、これだけを読むと「無理筋」な訴訟かな?と、筆者も思いました。

 

案の定、ネットでは「そんな事を言うなら、初めからヘルパーを利用するな!」みたいな感情的なコメントで荒れていました。

スポンサーリンク

 

 

 

事実関係を整理します。ただし、家族側の主張からだけですので100%正しいかは相手の話を聞かないと…と言う部分はある事をご承知おきください。

 

  • ヘルパーは3月31日に発熱や味覚、嗅覚(きゅうかく)異常の自覚症状があった
  • しかし、4月1日に改善したとして翌2日と6日、女性のもとを訪問
  • 10日に感染が判明した
  • ヘルパーの親族も4月1日には頭痛などの症状があった
  • 女性は4月3日にせきなどの症状が出て、同19日に新型コロナによる肺炎で亡くなった

うん。これが事実とすると、3月31日に発熱や味覚・嗅覚異常があったのに、4月2日に訪問したのは軽率かも?知れません。

 

女性の症状が4月3日からですので、4月2日の訪問で罹患した可能性は否定出来ません。

出来ませんが…それで感染したと確定は出来るのか?ここは素直に疑問です。

 

落ち着いて考えてみて、筆者の考え方は訴訟でハッキリさせるのも悪くないな…と思っています。

 

筆者も、日々ヘルパーさんや施設スタッフにはお世話になり感謝の日々ですが、高齢者と接する仕事ですから、基本的な感染予防対策の手抜きは許されません。

 

特に「味覚障害」については、かなりコロナの症状として情報が流れていますので、それが3月31日にあり・4月1日に改善を感じ・4月2日に訪問…この流れは遺族としては引っかかるのは十分理解出来ます。

 

ただ、施設側も「どこまでやらないと責任を回避出来ないのか?」ここは事業をやる上で重要でしょう。

 

やれる限り気を付けても、移る可能性のある病気ですので「どこまでも責任がある」では、事業としてやらない方がマシと言う経営判断になると思いますし…

 

と言う意味でも、司法の判断を仰ぎ事業者としての「やるべき予防対策」の法的目安が出来る方が、今後介護事業者側・介護を受ける側の双方とも解りやすくなると思います。

 

では、また次回です。by おしょぶ~

スポンサーリンク