介護の道も一歩から 

介護のことを中心に、高齢問題・福祉・老後準備、それに纏わる時事を書いています。

アルツハイマー病新薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」承認!介護家族の視点と社会としてのバランス…【介護コラム】

2023.10.04

 

こんにちは。おしょぶ~^^/です。

 

おしょぶ~は医師でも研究者でもありませんので、介護家族としての立ち位置・社会の一員としての立ち位置で書きますね。

 

みなさんも大きなニュースになったのでご存じだとは思いますが、2023年9月25日にアルツハイマー病新薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」が、日本で承認されました。

 

この薬は、欧州(EMA)で2023年1月9日承認・米国(FDA)で2023年7月6日承認された薬で、ある意味既定路線の今回の承認でした。

 

厚生労働省公式サイトより↓

 

アルツハイマー病新薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」承認!介護家族の視点と社会としてのバランス…【介護コラム】

引用元

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001150475.pdf

 

認知症にはいくつか種類がありますが、アルツハイマー認知症が多くを占めているのが現状です。進行度によって、軽度・中等度・高度と分けられています。
今回のこの薬は軽度のアルツハイマー認知症用の薬です。

 

わたしは高度アルツハイマーの母を看取り、いま現在も高度アルツハイマーの父を看ている立場の人間です。

経験から語らせて頂くと、もし今自分が「軽度アルツハイマーを患う親を持っている家族の立場なら欲しい薬です。

 

父も母も当然ですが、軽度からスタートして高度までなったのですが、軽度に対する介護と高度に対する介護では、月と鼈!高度を介護するのは本当に体力的にも精神的にも大変で、出来る事なら今から介護に突入する人には味わわせたくはないですね。

 

ただ、社会の一員としての立ち位置で考えた場合は「素直に喜べない」承認なんですよね。

 

(*'ω'*) 高い!

参考にするのは米国の価格ですが、年間に26,500ドルです。

※米国の価格はWAC(製薬企業希望小売価格と位置づけられるリストプライス)

 

もちろん今のレートが適用されるワケではありませんが、一時1ドル150円に乗ったニュースはみなさんご存じでしょう。

 

仮に1ドル150円なら…

397万5000円です!( ゚Д゚)

 

誰か1人が軽度アルツハイマーの治療を始めたら、国民1人の年収がぶっ飛ぶ!レベルですね。

 

(*'ω'*) 大して効果が期待できない!

全く効果が無いと言う「噂話」の信用性は高いか低いか私には分りませんが、公式の話としてこれ完治薬ではありません。

 

効き目に関しては、何の薬でも個人差はあるものですが概ね「軽度から中程度に進行するのを数年遅らせる事が出来る」薬との事です。

 

仮に軽度アルツハイマーの方が「完治」出来るなら、一時的に社会が約400万円負担したとしても、治った高齢者がまた社会活動に戻る・介護していた家族が自由に働けるワケですから安いかも知れません。

 

でも、数年進行を遅らせるだけでは「コストが高すぎる」と感じるのはわたしだけではないでしょう。

 

承認されたと言う事は必要な治験は済んでいるでしょうが、もっと長く観察をする為・より安価で効果のある発展形の薬を作るために、公正な形で選ばれた患者に投与するのは賛成ですが、誰でも彼でも「軽度アルツハイマーですね。すぐレケビンを使いましょう!」とはなって欲しくないですね。

 

では、また次回です。by おしょぶ~

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