2017.09.26
今日のテーマは「介護保険は穴だらけ!公的制度の手の届かないところをどうするか…」でお送りします。
掃除・買い物・ゴミ捨て・犬の散歩・身の回りの支援がいる高齢者の自宅に、自転車で通える範囲の地域住民(この地域住民には元気な高齢者も含まれます)が向かうシステムが神戸にあります。
利用者は1時間に1400円を支払い、手助けする人は800円をもらいます。
これは神戸市須磨区のNPO法人「福祉ネットワーク西須磨だんらん」が20年取り組んで来た仕組みです。主に公的制度だけでは受けれない幅広い生活支援サービスを提供してきています。
これね、知らない人・縁のない人には分からない話なんですが、公的制度は色んな取り決めがあって出来ないサービスも多いです。
この出来ないと言うのは、物理的に出来ないと言う事ではなく「介護保険」の範疇で出来ないと言う事です。
で、どうなるか?もしやってもらうなら10割実費です。
しかし生活と言うのは連動していますから、「その実費になる分だけ抜いてください」と言うのは中々難しいのです。
ですから、「抜くのならこの一連のミッション自体なしにしましょう」と言う話になりかねません。
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分かりにくいと思いますので、筆者の生活で例をあげましょう。父の通院日、筆者は仕事です。ヘルパーさんがついて行って下さいます。でもこの日は予約していたにも関わらず、すごい混みようで待ち時間通常より1時間・その上薬の待ち時間がまた1時間かかりました。
これどうでしょう?父は見守り介護が必要な「高度認知症」の診断が下りていますが、上記は介護保険対象外なんですね。正確に言うと生活保護を受けていたりの条件で対象になる場合もあります。ですからこの場合は実費で3時間ほど10割負担で払います。
いまのは、ほんの1例で介護保険対象外だけど支援してあげれば、その方の生活の質が上がると言う事が多くあります。そこの部分を地域社会の元気な高齢者の活躍の場とする事も含めての「だんらん」の取り組みです^^
でも、なかなか上手くいきません。原因はやっぱりお金!1400円ー800円で、600円ですね。この利益の集まりで、ワーカーを生かすコーディネーターがいりますし、ワーカーの育成(教育)もしなければなりません。お金が足りないんです…
やむを得ず、今年の6月に値上げしたらしいですが、あまり上がると意味がなくなるので、難しいところです。本当に介護行政って難しいです…
では、また明日です。
by Oshobu~