2017.05.02
今日のテーマは「高齢者の抗がん剤治療について、効果・副作用・生活に質など実態調査方針(厚生労働省)」でお送りします。
■抗がん剤
飲み薬・注射薬、がありますが投与後血液に入って全身を巡ります。体内の癌細胞を攻撃・破壊してくれます。中には免疫を助けることで癌を殺す機能を持ったものもあります。延命効果がある反面、高い薬価が問題になっています。
■高齢者の抗がん剤に対するデータ不足
厚生労働省は4月27日に、高齢者の抗がん剤によるがん治療の指針作りに乗り出し、大規模調査を進める方針を固めました。同時に27日に国立がん研究センターから発表された調査では、75歳以上の抗がん剤治療には延命効果がない可能性が示唆されていますが、症例自体が少ないためハッキリしていません。
国としてもデーターが少なく、全国の患者の情報を集約する「がん登録」の制度を活用して実態解明を目指します。延命効果・副作用・生活の質の維持などの面を併せて検討し、指針に反映させる考えです。
■高齢者独特の事情
高齢者は癌だけでなく、複数の持病があり抗がん剤の見極めにくい。体内で薬を分解する働きが低下して、若い世代と薬の効き具合が異なる事も多いのです。
もし、延命効果が無いのであれば副作用の痛みなどで、生活の質を落とすより痛み緩和の治療により生きている間の、生活の質を守るのもひとつの選択肢です。
また、抗がん剤治療による入院が認知症を悪化させる場合もあるので、しっかりした指針はあるにこした事はありません。
では、また明日です。
by Oshobu~