介護の道も一歩から 

介護のことを中心に、高齢問題・福祉・老後準備、それに纏わる時事を書いています。

【一人介護】一線を踏み越えない為に手を差し伸べてあげて下さい…兵庫のがん介護殺人事件の判決が出ました。

2019.11.21

 

今回のテーマは「【一人介護】一線を踏み越えない為に甘え上手になりましょう…兵庫のがん介護殺人事件の判決が出ました」でお送りします。

 

 

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二日前に、上記の記事を書きました。高齢者の妻が、義理の両親と夫のトリプル介護を一人でやっていて、とうとう一線を越えてしまった事件です。

 

わたしもそうですが、「一人介護」は社会から孤立しがちで、自分を自分で追い詰めて行ってしまいます。

 

今回の記事では、兵庫県尼崎市で2004年に起こってしまった「一人介護」による殺人事件の判決が出ましたの、情報をシェアしたいと思います。

 

神戸新聞(2019.11.21)

神戸新聞(2019.11.21)

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上に貼ってある2日前の記事も、なかなか容疑者の妻にとって厳しい背景がありましたが、この事件も犯人である妻にとって厳しすぎる現実がありました。

事は、阪神淡路大震災まで遡ります。この妻の家が、半壊してしまいその恐怖心から「うつ病」を発症してしまいます。

 

うつ病の確定診断は2004年に出ています。わたし自身、阪神淡路大震災の経験者で、仕事を失いましたが、この妻の気持ちはよく解ります。

 

「半壊」と「全壊」は法律的に扱いは違いますが、全てをやり直さなければイケないのは、実は同じなんですよね。記事には書いていませんが、恐怖の他にも経済的な事があったと、推測します。

 

そのうつ病が良くならないまま、2013年に娘が病気で他界してしまう・夫のがんが発覚すると言う2つの大きな現実に襲われます。

 

一人取り残される、不安・絶望感からうつ病が悪化します。こんな状況なら、悪化しない方がおかしいぐらいですね。

 

とうとう彼女は一線を越えてしまい、2018年10月に緩和ケア中の夫を殺してしまいました。

 

判決は、「一人介護は精神的に相当な負担で、精神障害の著しい影響があり、意思決定を強く非難出来ない」と執行猶予付きの判決になりました。

 

まぁ、妥当な判決ではないでしょうか…

みなさんの周りに「一人介護」で孤立している方はいませんか?

 

友人・知人なら愚痴を聞いてあげるとか、行政にうまく繋げてあげるとか…手を差し伸べてあげてくれませんか。

 

もう過去の話で、このブログにも書いていませんが、同じ年の従兄弟と飲んでいる時に、「おれ、親父を殺してしまうかも…」半ば冗談ながら愚痴を聞いてもらった経験があります。

 

いま思えば、半分ブラックジョーク・半分本気だった様に思います。

では、また次回です。by おしょぶ~

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